アビガン、有効性示されず 臨床研究で、藤田医大が発表

新型コロナウイルス感染症の治療薬候補アビガン(ロイター=共同)

 藤田医大(愛知県)は10日、全国の医療機関が参加した新型コロナウイルス感染症の治療薬候補アビガンの臨床研究で、投与した感染者と未投与の感染者で投与6日目までを比較したところ、回復が早い傾向はみられたものの、統計的に明らかな差はなかったと発表した。この研究では、明確な有効性は示されなかった。


ブラジル、死者数3番目に 感染者は60万人超える 新型コロナ

【サンパウロ時事】ブラジル保健省は4日、新型コロナウイルスの累計感染者が61万4941人、死者は3万4021人に達したと発表した。

死者数はイタリアを上回り、世界で3番目となった。感染者は前日から3万925人、死者は1473人それぞれ増えた。

ブラジルでは3月後半から各州・市が独自に商業施設閉鎖などの感染防止策を講じているが、効果は上がっていない。失業者増加を恐れるボルソナロ大統領は4日、「商業規制は貧困層を最貧困層に、中流層を貧困層に追いやっている。誰ももうこれ以上我慢できない」と述べ、知事らに経済再開を強く求めた。 


政策スピード不足 官僚の壁 一律給付に財務省反対

安倍晋三首相は17日の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大の阻止に向け「国民皆でこの状況を連帯し、乗り越える」と訴えた。2月29日以降、記者会見の回数は5回に上る。だが、都市部を中心に感染者数は増え続け、緊急経済対策に盛り込んだ現金給付では減収世帯への30万円の給付から国民1人当たり現金10万円の一律給付に方針転換するなど迷走を重ねた。首相の思惑とは逆に、政権への批判は強まっている。

【表】「1人10万円」給付をめぐる動き

 首相官邸の政策決定にスピード感が欠けるのは、前例踏襲を常とする官僚が壁になっているためだ。

 感染の有無を調べるPCR検査について、首相は再三、1日当たりの検査能力の引き上げを指示したが、厚生労働省は軽症者の入院が増えて重症者支援が遅れれば医療崩壊を起こすと難色を示してきた。新型コロナは感染しても軽症か無症状の人が多い。検査ができないままでは、国民の不安が強まるのは当然だ。

 新型コロナ感染症に治療効果が期待される新型インフルエンザ治療薬「アビガン」の承認手続きやオンライン診療でも、副作用への懸念から、医師免許を持つ幹部職員らが「立ちはだかった」(政府関係者)とされる。

 現金給付をめぐっては、財務省が国民全員を対象にすれば、「大企業や年金生活者など打撃のない人にも配るのは不公平だ」と主張した。官邸は一律給付が膨大な財源を必要とすることも考慮し、対象を減収世帯に限り、1世帯当たり30万円の給付に傾いた。

 だが、首相が要請した全国の小中高校などの休校や外出自粛による在宅勤務で、家庭では食費など想定外の支出がかさんでいる。企業は先行きへの不安から今後の賃上げに慎重になるのは必至だ。消費税率10%も家計の重しになるだろう。首相はこうした国民感情を重視し、緊急事態宣言の対象区域を全国に拡大したのを機に10万円の一律給付に転じた。17日の記者会見で首相は「もっと判断を早くしておけばよかった」と率直に語った。



慶応病院の研修医が集団感染…自粛要請中に40人で会食

新型コロナウイルスの感染拡大で、慶応大学病院(東京都新宿区)は6日、初期研修医の集団感染が発生したと発表した。同病院では3月31日、研修医1人の感染がわかったため、行動をともにすることが多かった研修医計99人を自宅待機とし、ウイルス検査を行ったところ、6日までに18人の感染が判明した。また、研修医約40人が、病院から強く自粛を求められていたにもかかわらず、集団で会食していたこともわかった。