「パーソナル筋力トレーニング」で腰椎骨折 国民生活センターが注意呼びかけ
スポーツジムなどでトレーナーから1対1の個別指導を受ける「パーソナル筋力トレーニング」で、骨折などのけがをする事故が相次いでいるとして国民生活センターが注意を呼びかけました。
国民生活センターによりますと、去年6月、京都府のスポーツジムでトレーナーから個別に指導を受けていた30代の女性が30キロから45キロのバーベルを持ち上げていた際に腰椎を骨折する事故があったということです。
女性は2か月にわたりトレーナーから指導を受け、徐々にバーベルの重さをあげていったということですが、腰に痛みを感じ病院を受診したところ骨折が発覚したということです。
「パーソナル筋力トレーニング」をめぐっては2017年4月からの5年間で国民生活センターに105件の事故が報告されていて、そのうち4人に1人は全治1か月以上で、神経や脊髄を損傷するケースは21件でした。
報告される事例の9割以上が女性であるほか、年代別で見ると40代が最も多いということです。
国民生活センターのアンケートによりますと、パーソナル筋力トレーニング中にけがや体調不良になった時の状況について、4割近くの人が「トレーナーの指示が過大な動作や負荷だと思ったが指示通り続けた」と答えたということで、消費者に対し自分の身体に異変を感じた場合は無理をせず中断するよう呼びかけました。
また、けがや体調不良になったあとの補償について、「十分な補償があった」と答えた人は1割ほどしかいなかったということで、契約する際には事前に補償についての確認をするよう呼びかけました。
国民生活センターは事業者に対し、「個々の消費者からヒアリングを行ったうえ適切なトレーニングプランを作成してほしい」としています。