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糖尿病の原因に「血管老化」 世界初、発症仕組みを神戸薬科大准教授ら発見

1/27(月) 7:30配信

神戸新聞NEXT

 血管の老化によって体の脂肪細胞の機能が低下し、糖尿病発症につながる仕組みを発見したと、神戸薬科大(神戸市東灘区)の池田宏二准教授らが24日、発表した。血管の老化が、他臓器で起こる疾患の直接的な原因となることを証明したのは、世界で初めて。研究成果は日本時間の同日、英科学雑誌「ネイチャーコミュニケーションズ」電子版に掲載された。(篠原拓真)

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血管は全ての臓器や人の老化に重要な役割を果たすとされてきたが、これまで、血管の老化と病気との直接的な関係は明らかになっていなかった。

今回の研究では、血管内側の内皮細胞を通常の過程で老化したもの、意図的に老化させたもの、若いものの3種類を用意。それぞれから出た物質が混じる各培養液で脂肪細胞を育てると、若い内皮細胞以外の培養液で、脂肪細胞が早期老化することが分かった。

細胞は老化すると、体内で炎症を起こすタンパク質などを分泌し、健全な細胞に悪影響を及ぼす(SASP)とされる。研究でも、老化した血管内皮細胞から出たタンパク質が、脂肪細胞に影響を与えていた。

血糖値を下げるホルモン「インスリン」は、脂肪細胞とつながり、同細胞にブドウ糖を取り込むように働きかける。そのシグナルを脂肪細胞内に伝えるタンパク質「IRS-1」は、老化した脂肪細胞では減少する。そのため脂肪細胞が老化するとシグナルが送られにくくなり、インスリンの作用不全を引き起こして糖尿病リスクが高まることが分かった。

池田准教授らによると、マウスの研究でも同様の結果が出たという。今後は治療法開発とともに、他の臓器で起きる病気と血管老化との関係について研究を進める。池田准教授は「治療法開発はまだ先の話だが、世界の研究者を巻き込んで、より前に進めていきたい」と語った。